沖縄っぽいメロディーになる音階|琉球音階とは(ドミファソシ)
三線やエイサーのような沖縄らしい響きを出したい人へ。レとラを抜いた5音「琉球音階(ドミファソシ)」の仕組みと使い方を、音を鳴らしながら解説します。
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琉球音階とは?
三線(さんしん)の音色や、エイサーで踊りたくなるあの跳ねるメロディー。沖縄の音楽が「沖縄っぽい」と一瞬でわかるのは、琉球音階を使っているからです。ドレミファソラシドから「レ(2番目)」と「ラ(6番目)」を抜いた、ド・ミ・ファ・ソ・シの5音だけの音階です。
まず聴いてみる
理屈より先に、同じメロディーが琉球音階で「沖縄化」する瞬間を耳で確かめると早いです。上の試聴ボタンで、まず普通のドレミ(7音)を聴き、次に琉球音階(5音)を聴いてください。続けて「きらきら星」を琉球音階で鳴らすと、レとラが消えるだけで一気に三線で弾いているような響きに変わるのがわかります。
スケール辞典でも確認できます。
- スケール辞典を開く
- ルートを C、スケールを「琉球音階」にする
- 鍵盤をなぞる。レとラが無く、ミ–ファとシ–ドの2か所だけが半音でくっつく
- 同じルートでメジャー(7音)に戻し、レとラが増える違いを聴く
どんな音階か(仕組み)
メジャースケール(ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ)には、半音でぶつかる箇所が2か所あります。ミ–ファとシ–ドです。琉球音階は、この2つの半音をわざと残したまま、その間にあるレとラだけを抜きます。
- 抜く音: 2番目(レ)と6番目(ラ)
- 残る音: ド・ミ・ファ・ソ・シ(5音)
- 半音のぶつかり: ミ–ファ(3–4)とシ–ド(7–1)の2か所が残る
ヨナ抜き音階が「半音を作るファとシを抜いて角を取る」のと真逆で、琉球音階は半音をあえて2つ残すため、独特の張りつめた明るさが生まれます。これが「沖縄っぽさ」の正体です(参考: 琉球音階 - Wikipedia)。
ヨナ抜きとの違い(同じ”日本の音階”なのに正反対)
琉球音階のおもしろさは、ヨナ抜き音階と並べると一気に見えてきます。どちらも「七音音階から2音を引いた日本の音階」という同じ発想ですが、どの2音を引くかが正反対です。
- ヨナ抜き(4と7=ファとシを抜く)→ ド・レ・ミ・ソ・ラ → 童謡・J-POPの「本土の和・懐かしさ」
- 琉球音階=ニロ抜き(2と6=レとラを抜く)→ ド・ミ・ファ・ソ・シ → 沖縄の張りのある明るさ
ヨナ抜きは半音を「消す」ので素朴で角が取れ、琉球音階は半音を「残す」ので張りつめます。同じ「日本の音階」でも、本土(ヨナ抜き)と沖縄(ニロ抜き)でまったく違う表情になるのは、抜く2音が違うからです。両方を同じルートで聴き比べると、この差がはっきり体感できます。
どんな曲で使われているか
琉球音階は沖縄民謡の土台で、三線の弾き語りやエイサーの踊り歌に深く根づいています。沖縄音楽は5音または6音の音階で半音を多く含み、ミ–ファ、シ–ドの半音、とくに「シ→ド(7→1)」の動きが沖縄らしさを聴き分ける手がかりになります(参考: Music of Okinawa - Wikipedia)。なお、実際の沖縄音楽ではレを足した6音が使われる場面も多く、「琉球音階」という呼び名がすべてを言い表すわけではない点には注意が必要です。
作る人向け:沖縄の雰囲気を最短で出す
オリジナル曲を「沖縄っぽくしたい」とき、琉球音階は最短ルートのひとつです。
- メロディーを作るとき、レとラを使わないと決めるだけで、自然と沖縄の風合いになります
- ミ–ファ、シ–ドの半音の動きを積極的に使うと、三線らしい張りが出ます
- 行き詰まったら、知っているメロディーを琉球音階に「変換」して骨格を学ぶのが近道です
聴く人向け:沖縄を感じる正体を聴き分ける
「沖縄っぽい」と感じたとき、その正体はたいてい残されている半音にあります。ファとシが避けられるヨナ抜きとは逆に、琉球音階ではミ–ファ、シ–ドの半音が前に出てきます。とくに「シ→ド」の半音で上がる動きに耳を向けると、琉球音階を使った曲を自分で見つけられるようになります。
次に試すこと
知っている沖縄民謡やポップスを口ずさみ、「シ→ド」と半音で上がる動きが出てくるかを意識して聴いてみてください。出てくれば、琉球音階の可能性が高いです。次に、スケール辞典で琉球音階とヨナ抜き(メジャーペンタ)を同じルートで鳴らし、「抜く2音が違うだけ」でどれだけ表情が変わるかを聴き比べましょう。音階は「足す」より「引く」ことで個性が出る、という感覚がつかめます。
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