音程(インターバル)の種類を完全解説 — 13種類の一覧と聴き分けのコツ
音楽のインターバル(音程)13種類を一覧で解説。半音数・日本語名・英語名・特徴と覚え方のヒント、実際の曲での用例をわかりやすく紹介します。
この記事の内容
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- インターバルは「半音の数」で測る
- インターバルの分類
- 完全音程(Perfect)
- 長音程(Major)と短音程(Minor)
- 増音程(Augmented)・減音程(Diminished)
- 13種類のインターバル一覧
- 各インターバルの音楽的な用例
- 短2度(m2):緊張と解決
- 長3度・短3度:メジャーとマイナーの核
- 完全4度・完全5度:安定の基盤
- 増4度/減5度(トライトーン):最大の緊張
- 短7度(m7):ブルースとジャズの色
- 長7度(M7):浮遊感と切なさ
- インターバル聴き分けの実践的なコツ
- 「基準曲フレーズ」を作る
- 上行と下行を両方練習する
- ハーモニック(同時)とメロディック(順番)の両方を
- 毎日5分のクイズ形式が最も効率的
- 音程を実際に聴いて確認しよう
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音程(インターバル)の種類を完全解説
音楽の「インターバル(音程)」とは、2つの音の間の距離のことです。ド(C)とソ(G)を同時に鳴らしたとき、あの広がりのある響きは「完全5度」というインターバルによるものです。
インターバルを耳で識別できるようになると、耳コピが格段に楽になり、コードや旋律の仕組みが直感的に理解できるようになります。
インターバルは「半音の数」で測る
音と音の距離は、間に何個の半音があるかで表します。半音とは、ピアノの鍵盤で隣り合う音(白鍵と黒鍵を含む)の間隔です。
- ドとド♯:半音1つ → 短2度
- ドとレ:半音2つ → 長2度
- ドとソ:半音7つ → 完全5度
この「半音の数」が、インターバルの名前と直結しています。
インターバルの分類
インターバルには4つの種類があります。
完全音程(Perfect)
響きが安定していて「完結した」感じがするインターバルです。完全1度・完全4度・完全5度・完全8度(オクターブ)の4種類が属します。転じて「P」と略記されます。
長音程(Major)と短音程(Minor)
長2度・長3度・長6度・長7度の4種類が「長(メジャー)音程」で、それぞれの半音1つ下が「短(マイナー)音程」です。長音程は明るく開いた感じ、短音程は少し内向きな感じがします。
増音程(Augmented)・減音程(Diminished)
完全音程・長音程から半音広げると「増(オーギュメント)音程」、完全音程・短音程から半音狭めると「減(ディミニッシュ)音程」になります。緊張感や独特の響きが特徴で、メロディや和声進行で印象的な動きを作り出します。
13種類のインターバル一覧
音楽理論では一般的に、1オクターブ内の12インターバル+完全1度(ユニゾン)で13種類を扱います。
| 半音数 | 日本語名 | 英語名 | 記号 | 特徴・感触 | 覚え方の曲フレーズ(例) |
|---|---|---|---|---|---|
| 0 | 完全1度(ユニゾン) | Perfect Unison | P1 | 完全に同じ音。重なり感 | 同じ音を弾く |
| 1 | 短2度 | Minor 2nd | m2 | 不安・緊張感。半音進行 | ジョーズのテーマ |
| 2 | 長2度 | Major 2nd | M2 | 自然なステップ。音階の基本 | ドレミの歌(ド→レ) |
| 3 | 短3度 | Minor 3rd | m3 | マイナーコードの土台。哀愁 | 炎(ほのお)の出だし風 |
| 4 | 長3度 | Major 3rd | M3 | メジャーコードの土台。明るさ | 「ハッピーバースデー」2音目 |
| 5 | 完全4度 | Perfect 4th | P4 | 安定・古典的な響き | ドレミの歌(ド→ファ) |
| 6 | 増4度/減5度(トライトーン) | Augmented 4th / Diminished 5th | A4/d5 | 最も不安定。解決したがる | 「悪魔の音程」と呼ばれる緊張感 |
| 7 | 完全5度 | Perfect 5th | P5 | 力強い安定感。パワーコードの核 | スター・ウォーズのテーマ(出だし) |
| 8 | 短6度 | Minor 6th | m6 | 甘い哀愁。映画音楽的な色 | 「黒いオルフェ」冒頭 |
| 9 | 長6度 | Major 6th | M6 | 開放的で明るい。長音階の6音目 | 「My Bonnie Lies Over the Ocean」 |
| 10 | 短7度 | Minor 7th | m7 | ブルージーな響き。ドミナント7thに含まれる | ドミナント7thコードの特徴音 |
| 11 | 長7度 | Major 7th | M7 | 繊細で浮遊感。maj7コードの響き | メジャー7thコードの切ない感じ |
| 12 | 完全8度(オクターブ) | Perfect Octave | P8 | 同じ音名で1オクターブ上。透明感 | ドを1オクターブ跳躍する感覚 |
各インターバルの音楽的な用例
短2度(m2):緊張と解決
短2度は「半音進行」と呼ばれる動きで、クラシックから現代音楽まで幅広く登場します。ジョーズのテーマはこの不安定さを極限まで活用した例です。コード内では導音(B→C のような動き)として解決感を生み出します。
長3度・短3度:メジャーとマイナーの核
メジャーコードには根音から長3度、マイナーコードには短3度が積まれます。この2インターバルを聴き分けることが、コード品質の識別の出発点です。長3度は明るく開いた感じ、短3度は少し内側に向かう感じと覚えておくと直感的です。
完全4度・完全5度:安定の基盤
完全4度と完全5度は「完全音程」に属し、倍音系列の中でも低い位置に現れる自然な響きです。5弦から4弦のように隣り合うギター弦のチューニングも完全4度(一部完全4度)を基本にしており、パワーコードは完全5度によって作られます。
増4度/減5度(トライトーン):最大の緊張
オクターブを真っ二つに分けたこのインターバルは「トライトーン(三全音)」とも呼ばれ、中世ヨーロッパでは「音楽の悪魔(diabolus in musica)」と忌避されたほどの緊張感を持ちます。ドミナント7thコードの中核となる音程で、Ⅴ7→Ⅰという進行での解決感を生み出します。
短7度(m7):ブルースとジャズの色
短7度はドミナント7thコード(G7など)に必ず含まれる音程で、ブルース・ジャズ・R&Bの音楽に独特のグルーヴ感をもたらします。長7度(maj7)と比べると、1半音低いだけで印象が大きく変わることが確認できます。
長7度(M7):浮遊感と切なさ
長7度はコードではmaj7(メジャー7th)コードとして多用されます。完全8度の1半音手前にあるため、「解決しそうで解決しない」浮遊感が生まれます。ボサノバやシティポップでよく聴く、洗練された「甘さ」の正体がこの音程です。
インターバル聴き分けの実践的なコツ
「基準曲フレーズ」を作る
最も効果的な暗記法は、各インターバルを印象的な曲のフレーズと結びつけることです。音楽的な記憶は感情と結びつくため、単なる「半音7つ」という知識より定着が速くなります。
自分がよく知っている曲から選ぶのがポイントです。例えば:
- 完全4度:「ドレミの歌」のド→ファ
- 完全5度:「スター・ウォーズ」冒頭2音
- 短2度:「ジョーズ」のあのリフ
- 長2度:「ドレミの歌」のド→レ
- オクターブ:「Somewhere Over the Rainbow」の出だし
上行と下行を両方練習する
インターバルは「上行(低い音→高い音)」と「下行(高い音→低い音)」で感触が変わります。最初は上行だけ練習しがちですが、下行のインターバルも意識して練習しましょう。
ハーモニック(同時)とメロディック(順番)の両方を
2音を同時に鳴らすのが「ハーモニック・インターバル」、順番に鳴らすのが「メロディック・インターバル」です。コードの理解にはハーモニック、旋律の理解にはメロディックのトレーニングが必要です。
毎日5分のクイズ形式が最も効率的
インターバルの識別は反射的に判断できるまで定着させるのが目標です。そのためにはランダム出題のクイズを毎日少しずつ繰り返すのが最短ルートです。1回1時間の集中練習より、毎日5分の積み重ねのほうが記憶に残ります。
音程を実際に聴いて確認しよう
解説を読むだけでなく、実際に音を鳴らして確認することが上達の近道です。