neirocca sound-first music theory
コード進行分析 2026/04/15 読了目安 6 分

好きな曲のコードを読み解く|コード進行の分析・キー判定のやり方

好きな曲のコード進行を分析したい人向け。キーの見つけ方とディグリー(度数)の読み方を3つの問いで解説。分析ツールに入力して音で答え合わせできます。

Listen

音で確認する

▶ をタップして音を確認。もう一度タップで停止。

編集方針について →

この記事の内容

  1. まず聴いてみる
  2. ステップ1: コードを書き出す
  3. ステップ2: キーを特定する
  4. 方法A: 最初と最後のコードを見る
  5. 方法B: ダイアトニックコードと照合する
  6. 方法C: コード進行分析ツールを使う
  7. ステップ3: ディグリーに変換する
  8. ディグリーが便利な理由
  9. 実践例: 王道進行の分析
  10. キーが確定しにくいケース
  11. 並行調(平行調)
  12. モーダルな曲
  13. コード進行分析ツールの活用法
  14. 次に試すこと

コード進行を分析する方法

「分析」と聞くと身構えてしまいますが、やることは3つの問いに答えるだけです。どんなコードが鳴っているか。何のキーか。そして各コードはそのキーの中で何番目か。

C Am F G で答えを出すと、キーはCメジャー、ディグリーは I VIm IV V。進行をこうして数字に置き換えると、「なぜ気持ちいいのか」が見えてきます。そして、まったく違って聴こえる曲どうしの下に同じ設計図が隠れていることに気づくようになります。

まず聴いてみる

ディグリーを紙の上で読むのと、その背後にある機能を耳で感じるのは別物です。後者ができると一気に腑に落ちます。

  1. コード進行分析ツールを開く
  2. C Am F G と入力して「分析する」を押す
  3. 推定キーを確認し、各カードのローマ数字と色を見る
  4. 下部ドックの「全再生」を押し、鳴る順に色を追う

再生中の色の移り変わりに注目してください。緑のコードは落ち着き、青はやや前へ動き、赤のコードは家へ強く引っ張ります。この色の流れが進行の感情の形です。分析とは、あなたの耳がすでにやっていることに名前をつける作業にすぎません。


ステップ1: コードを書き出す

まず、分析したい曲のコードを調べます。コード楽譜(コードシート)、コード譜サイト、耳コピなど方法は様々です。

例として「50s進行」を使います:

C → Am → F → G

ステップ2: キーを特定する

方法A: 最初と最後のコードを見る

多くの曲では最初か最後のコードがキーのルート音に対応します。

  • 上の例では C から始まり G で終わる
  • C がトニック(I度)のキー = Cメジャー

方法B: ダイアトニックコードと照合する

Cメジャーのダイアトニックコードは: C / Dm / Em / F / G / Am / Bdim

→ C、Am、F、G はすべてCメジャーのダイアトニックコードに含まれている ✓

方法C: コード進行分析ツールを使う

コード進行分析ツールに C Am F G と入力すると、自動的にキー候補が表示されます。「一致率100%」のキーが最有力候補です。


ステップ3: ディグリーに変換する

**ディグリー(degree)**とは、キーの何番目の音から始まるコードかを示す数字(とアルファベット)です。

Cメジャーキーでの変換:

コード名Cキーでの位置ディグリー
C1番目I
Dm2番目IIm
Em3番目IIIm
F4番目IV
G5番目V
Am6番目VIm
Bdim7番目VIIdim

C Am F G = I VIm IV V


ディグリーが便利な理由

ディグリーで表現すると、同じ「型」の進行を異なるキーでも識別できるようになります。

「50s進行」はどのキーでも I → VIm → IV → V:

キーコード進行
CキーC → Am → F → G
GキーG → Em → C → D
AキーA → F#m → D → E

同じ曲でも、歌いやすいキーに移調するだけで全部同じ「型」だとわかります。


実践例: 王道進行の分析

J-POPで最も多用される「王道進行」を分析してみます。

コード進行: F → G → Em → Am(Cキー)

コードディグリー機能
FIVSD(サブドミナント)
GVD(ドミナント)
EmIIImT(トニック)
AmVImT(トニック)

機能の流れ: SD → D → T → T

最後にAmで「着地」しますが、Amはマイナーコードなので「ちょっと切ない」トニックです。これが王道進行の持つ「明るいのに少し切ない」という感情の正体です。


キーが確定しにくいケース

並行調(平行調)

CメジャーとAマイナーはまったく同じコード(C, Dm, Em, F, G, Am, Bdim)を使います。

→ コード進行だけでは「Cメジャー」か「Aマイナー」か判断が難しいことがある

ポイント: 最後のコード(Ending)、最も多く使われるコード(Tonic)を見る。Cで終わればCメジャー、Amで終わればAマイナーの可能性が高いです。

モーダルな曲

モード(旋法)を使う曲は「ダイアトニックに収まらないコード」が積極的に使われます。分析ツールで一致率が低い場合は、モードの可能性を疑いましょう。


コード進行分析ツールの活用法

  1. 分析したい曲のコードを入力(例: Am F C G
  2. 推定キーが表示される
  3. 各コードの**ディグリーと機能(T/SD/D)**がカード形式で確認できる
  4. 灰色カード = ダイアトニック外(借用和音候補)

候補キーが複数出たときは、上部バーで切り替えて比べられます。平行調どうしはどちらももっともらしく見えるので、曲が最後に落ち着くコードを手がかりにしましょう。

次に試すこと

知っている曲を3つ選び、そのコードを分析ツールに通してみてください。そしてコード名ではなくディグリーで書き出してみます。何曲かやるうちに、I–VIm–IV–V や IV–V–IIIm–VIm といった同じパターンが繰り返し現れることに気づくはずです。この「気づき」こそが本当の収穫です。バラバラのコードではなく、進行の形が聴こえるようになります。

コード進行分析ツールで好きな曲を読み解く

Try With Sound

理論を読んだら、音で確認する

記事で触れた内容は、関連ツールで実際に鳴らしながら確認できます。耳とセットで学ぶと理解が定着しやすくなります。

🎹 関連ツールで試す →