コード進行を分析する方法 — キーとディグリーの読み方
コード進行のキーを判定し、ディグリー(度数)を読む方法を解説。コード進行分析ツールを使った実践的なアプローチを紹介します。
この記事の内容
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コード進行分析とは
「分析」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、基本的なコード進行分析は3つのステップでできます。
- コードを書き出す(例: C Am F G)
- キーを特定する(例: Cメジャー)
- 各コードをディグリーに変換する(例: I VIm IV V)
このプロセスを理解すると、「なぜこのコード進行は気持ちいいのか」「他の曲と同じ進行を使っているのはなぜか」が自然とわかるようになります。
ステップ1: コードを書き出す
まず、分析したい曲のコードを調べます。コード楽譜(コードシート)、コード譜サイト、耳コピなど方法は様々です。
例として「50s進行」を使います:
C → Am → F → G
ステップ2: キーを特定する
方法A: 最初と最後のコードを見る
多くの曲では最初か最後のコードがキーのルート音に対応します。
- 上の例では
Cから始まりGで終わる Cがトニック(I度)のキー = Cメジャー
方法B: ダイアトニックコードと照合する
Cメジャーのダイアトニックコードは:
C / Dm / Em / F / G / Am / Bdim
→ C、Am、F、G はすべてCメジャーのダイアトニックコードに含まれている ✓
方法C: コード進行分析ツールを使う
コード進行分析ツールに C Am F G と入力すると、自動的にキー候補が表示されます。「一致率100%」のキーが最有力候補です。
ステップ3: ディグリーに変換する
**ディグリー(degree)**とは、キーの何番目の音から始まるコードかを示す数字(とアルファベット)です。
Cメジャーキーでの変換:
| コード名 | Cキーでの位置 | ディグリー |
|---|---|---|
| C | 1番目 | I |
| Dm | 2番目 | IIm |
| Em | 3番目 | IIIm |
| F | 4番目 | IV |
| G | 5番目 | V |
| Am | 6番目 | VIm |
| Bdim | 7番目 | VIIdim |
→ C Am F G = I VIm IV V
ディグリーが便利な理由
ディグリーで表現すると、同じ「型」の進行を異なるキーでも識別できるようになります。
「50s進行」はどのキーでも I → VIm → IV → V:
| キー | コード進行 |
|---|---|
| Cキー | C → Am → F → G |
| Gキー | G → Em → C → D |
| Aキー | A → F#m → D → E |
同じ曲でも、歌いやすいキーに移調するだけで全部同じ「型」だとわかります。
実践例: 王道進行の分析
J-POPで最も多用される「王道進行」を分析してみます。
コード進行: F → G → Em → Am(Cキー)
| コード | ディグリー | 機能 |
|---|---|---|
| F | IV | SD(サブドミナント) |
| G | V | D(ドミナント) |
| Em | IIIm | T(トニック) |
| Am | VIm | T(トニック) |
機能の流れ: SD → D → T → T
最後にAmで「着地」しますが、Amはマイナーコードなので「ちょっと切ない」トニックです。これが王道進行の持つ「明るいのに少し切ない」という感情の正体です。
キーが確定しにくいケース
並行調(平行調)
CメジャーとAマイナーはまったく同じコード(C, Dm, Em, F, G, Am, Bdim)を使います。
→ コード進行だけでは「Cメジャー」か「Aマイナー」か判断が難しいことがある
ポイント: 最後のコード(Ending)、最も多く使われるコード(Tonic)を見る。Cで終わればCメジャー、Amで終わればAマイナーの可能性が高いです。
モーダルな曲
モード(旋法)を使う曲は「ダイアトニックに収まらないコード」が積極的に使われます。分析ツールで一致率が低い場合は、モードの可能性を疑いましょう。
コード進行分析ツールの活用法
- 分析したい曲のコードを入力(例:
Am F C G) - 推定キーが表示される
- 各コードの**ディグリーと機能(T/SD/D)**がカード形式で確認できる
- 灰色カード = ダイアトニック外(借用和音候補)
ぜひ好きな曲のコードを入力して、コード進行の「仕組み」を体感してみてください。